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学校生活

【ネイチャースタディコース】屋久島修学旅行_後編

修学旅行3日目 *4日目は記事後半

今日は屋久島からプロペラ機で鹿児島空港へ向かい、バス移動を経て「霧島神宮」へ参拝に行きました。霧島神宮の歴史は6世紀に始まり、高千穂峰が日本神話の天孫降臨の地とされていることから、日向三代にまつわる神々が祀られています。ご神木に「神の枝」なるものがあり、その枝は特定の場所からしか見ることが出来ません。それをガイドさんに教えていただき、生徒たちは写真をたくさん撮っていました。この神の枝は最近になって話題となり、パワースポットの1つになっているそうです。

 その後は、福山にある黒酢の里「桷志田(かくいだ)」にて壷畑見学と昼食を頂きました。もともと桷志田は江戸時代に年貢用とは別に、自分たちが食べるために開墾した田を隠していて、そこで黒酢を作り始めたことから「隠し田」から訛って桷志田と名前を付けたと伺いました。発酵に六か月・熟成に最低三年を要して作られる黒酢は角がなく、とてもまろやかになるそうです。実際に昼食で出た黒酢豚はクセもなくとてもおいしかったですし、グラスに入れられて出てきたリンゴ酢は、酢というよりリンゴジュースに近い味でした。

 午後は鹿屋市へ向かい株式会社オキスで農業学習を行いました。こちらは林業や運送業からスタートし、そこから自社で農業、加工、サービス、つまり六次産業を手掛けるほどまでに発展し、現在は6社を運営するグループ会社となっています。ここで、六次産業に至る経緯や創業者の思い、六次産業のシステム、商品の紹介・試食、会社見学などさせていただきました。事前学習で六次産業について学習し、その中で出てきた疑問をわかりやすい言葉で詳しく説明してくださり、六次産業や農業のことだけではなく、会社と地域の関わり合い、経営とはどういうものなか、会社の果たすべき社会貢献とは何か、など学校の授業だけでは理解し得ないような貴重なお話が聞けました。ネイチャースタディコースにも園芸の授業があるので、六次産業を自分たちで手掛けることも可能であることが分かりました。学校に戻ったら生徒たちに計画を練ってもらおうと思います。

 最終日の明日は桜島見学や天文館での自習研修を行い、東京に戻る予定です。

修学旅行4日目(最終日)

修学旅行もいよいよ最終日となりました。

今日は鹿児島のシンボルである桜島に行きました。大正3年1月12日の大噴火で、それまで錦江湾に浮かぶ文字通り島であった桜島は流れ出た溶岩により大隅半島と繋がりました。

最初に訪れたのは「埋没鳥居」です。大正の大噴火で黒神神社の鳥居(高さ3m)が火山灰により笠木を残して埋まってしまいました。当時の村長が噴火の脅威を後世に残すため、掘り返すのをやめ、そのままの姿で現在に至っています。

そして有村溶岩展望所、桜島ビジターセンターへ移動し、桜島の形成に関する資料や模型を見たり、現在に至るまでの噴火の歴史などを動画で学習しました。

度々噴火が報じられる桜島ですから安全面を考えて、至る所に噴石等から身を守る退避壕があったり、お墓を守るためにお墓に屋根が付いていました。また火山灰は普通のゴミ袋に入れるのではなく、「克灰袋」という無料で配布される袋に入れて捨てるようです。このように、桜島と共に暮らすための色々な工夫や習慣に驚きました。

その後、フェリーに乗って鹿児島港へ渡り、市内の天文館周辺(繁華街)で自主研修となりました。生徒達には事前に自分たちが行きたい場所を計画させており、1番人気は「無邪気」というお店の「白くま(フルーツがたくさん乗っているかき氷)」を食べることでした。再集合した生徒たちの手にはたくさんのお土産があり、満足気でした。

そして、鹿児島から東京への帰路につきました。トレッキングによる全身の筋肉痛やバス酔いなどはありましたが、無事に全員帰って来られたので、それだけで今回の修学旅行は大成功だったと言えるのではないでしょうか。

屋久島や桜島で見聞き体験してきたことを通じて「人間と自然の共存」を学びました。また、過疎化が進む地域において、六次産業で社会貢献をしている企業の努力や姿勢を通じて「働くとはどういうことか」を学びました。そして何よりこの修学旅行を様々なホスピタリティで迎えて下さった鹿児島中央観光バスのガイドさんやドライバーさん、毎日毎日生徒の体調面を気にかけ優しく対応に当たって下さった看護師の方、コロナ禍の中で不安がある中でもこの修学旅行に送り出して下さった保護者の方々、色々な人たちに支えられてこの修学旅行が楽しく安全に実施できたと感じてくれたことと思います。これらの経験が生徒たちの今後の人生で何かの役に立つことを願っています。