東北震災研修旅行~ボランティアを考える~被災地いわきを訪問(7/25-26)
7月25日〜26日、希望者を対象とした東北震災研修旅行が行われ、25名の生徒が参加しました。
1日目はバスで福島へ向かう途中「いわき・ら・ら・ミュウ」に立ち寄りまずはランチタイム。震災で壊滅的な被害に遭ったこの施設も、今ではすっかり再建され多くのお店が営業を再開していました。2階にある震災展示会場では大津波の映像や、段ボールで復元された当時の避難所の様子などが展示されていて、あの3・11がリアルに蘇ってきます。
その後、薄磯・豊間地区へ移動し、津波の影響で更地に変わってしまった海岸沿いの景色を眺めながら、地元の語り部さんから震災時の津波の様子や、高台に逃げ遅れた人たちの話を聞き、自分の身は自分で守ることの大切さを痛感しました。塩矢埼灯台から見える紺碧の海はとても静かで、何事も無かったかのような穏やかな景色でした。
次に地元の水族館「アクアマリンふくしま」を訪問し、津波で破壊された水族館が再び再開するまでの現地の人たちの努力の様子を、映像を交えながら伺いました。当時大切に育てていた館内の生き物の9割が震災で死んでしまった中、鴨川シーワールドに預けたゴマアザラシが復興途中で赤ちゃんを産み、「希望」という名前が付けられた話を聞き、みんなの想いが伝わってくる感じがしました。
2日目はいわき市にある磐城第一高等学校を訪問、現地の高校生たちと交流会をしました。それぞれの学校紹介をした後、両校の生徒がグループに分かれて震災に遭遇した時の対応についてディスカッションを行い、その内容をグループごとに発表。実際震災を経験した同世代の高校生たちの話はとても参考になりました。
午後からはフラダンス愛好会の生徒たちが自慢のフラダンスを披露。本校の生徒達も一緒にフラダンスを教えてもらったりと、短い時間ではありましたがとても盛り上がり、大変有意義な時間となりました。
この2日間で得た知識と経験を多くの人たちと共有し、自分たちが被災地の人たちにできることを考えると共に、いつくるかわからない震災への備えを考えるきっかけとなることを期待しています。
【生徒の感想】
今回福島に行き、今まで原発の印象しかなかったが、海に行ったとき住宅が何もない更地になっているのを見てびっくりした。水族館も楽しみだなぁと軽い気持ちで行ったのを反省した。
地震も津波も原発もすべての被害を受けた福島なのに、県全体が広く全然被害を受けていないところがあることを知らなかった。
実際の被災地に行って、磐城第一高等学校の生徒さんと交流できたことで、ニュースだけではわからない、本当の辛さや大変さを知ることができてよかったし、これをこれからの地震の備えに活用し広めていきたいと思う。3年A組 K. S.